第40回

日本毒性病理学会総会及び学術集会 The 40th Annual Meeting of the Japanese Society of Toxicologic Pathology 日本毒性病理学会総会及び学術集会 The 40th Annual Meeting of the Japanese Society of Toxicologic Pathology

年会長挨拶

  • この度、第40回日本毒性病理学会総会及び学術集会の年会長を拝命いたしました。開催にあたりまして、謹んでご挨拶申し上げます。
  • 本学会総会及び学術集会は、2024年1月23日(火)及び24日(水)の2日間、京浜東北線大井町駅前の品川区立総合区民会館きゅりあん(東京都品川区)にて開催させて頂くことになりました。また、前日の1月22日(月)には、第36回スライドカンファランス、ならびに毒性病理学専門家認定試験の試験問題解説が教育委員会の御高配を得て開催されます。
  • 本学術集会では、「我々はもうなんでも知っているのか?まだまだ広がる病理の世界」をテーマとしました。臨床病理の分野では、分子標的薬の適応確定に病理診断が不可欠となり、病理診断の重要性が増しつつあります。一方、非臨床においては、動物福祉の名の下に、一律にin vivo試験をin vitro試験に置き換えようとする動きが進んでおり、機序に基づくin vitro試験ですべて検討可能と主張される場合もあります。もちろん3Rsの理念は守られる必要がありますが、生命現象に対する敬意・畏怖心とともに好奇心を抱きつつ、謙虚に生命から教えを請う姿勢も必要と考えます。病理学の基礎的観察に、新しい技術を取り入れた詳細な検討法を重ねることによって、臨床病理と同様に、見えなかったものが見えるようにもなるはずです。
  • 多摩川のゆるやかな流れを挟み、国立医薬品食品衛生研究所の対岸に位置する羽田空港から飛び立つ飛行機も、最近は格段に増えてまいりました。長いコロナ禍を抜けて、我々もそろそろ新しい翼を広げられるようにと願っています。そこで今回は、特別講演、シンポジウム、ワークショップなどの口頭発表はライブにてWeb配信もさせていただきますが、ポスター発表は4年ぶりに座長をお願いした上での、現地開催を予定しています。
  • 中堅・ベテランの皆様のみならず、この4年間、発表の機会に恵まれなかった若手の皆様にも奮って御参加いただき、日頃の成果の発表や議論する楽しさを味わっていただく機会となりますよう、スタッフ一同努めてまいります。
  • 最後に、義澤克彦委員長をはじめとするプログラム委員の皆様、関連企業・団体の皆様からの御協力に、心より御礼申し上げます。

第40回日本毒性病理学会総会及び学術集会

年会長 小川久美子

国立医薬品食品衛生研究所
 安全性生物試験研究センター 病理部 部長