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シンポジウムのご案内

S-1 シンポジウム1 実験動物感染症対策委員会企画

日時:

2025年5月21日(水)9:15~11:35

会場:

第2会場 セカンドホール(交流センター 3F 会議ホール)

座長:

宮本 陽子(協和キリン)、中村 紳一朗(麻布大学)

テーマ:

「アデノ随伴ウイルスを知ろう!試験研究利用と動物実験施設での管理」

アデノ随伴ウイルス(AAV)は、パルボウイルスの一属で、アデノウイルスによるヘルパー依存型の性質を有しています。元来、免疫反応も弱いことなどから、ウイルスの骨格タンパクとともに標的分子を組換えることにより、ウイルスベクターとして基礎生物学、基礎医学、遺伝子治療等に利用されています。実験動物飼育の現場では、遺伝子組換え実験としての拡散防止措置、接種実験動物は逸走防止への対応、死体処置への対応が必要とされます。

しかし、各種動物実験従事者はAAVに関する正しい知識を学ぶ機会が少ない中で現場対応しているのが実情です。飼育室の拡散防止措置のための区画割、飼育室の収容率の設定などはそれぞれの施設によって異なるのが実情のようです。

このシンポジウムでは先ず、AAVの生物学的性状や研究利用に関する基礎知識をご講演いただき、実際の研究利用の実例、アカデミアと民間での実験施設管理の実例を紹介いただきます。最後に、すでにAAVを用いた遺伝子治療が実用化される中、製品の特性と臨床での適用方法によって多様な非臨床試験について、有害事例を含めてご講演いただきます。

いずれの講演内容も現場へ還元していただき、そして適正なAAV実験管理の一助となれば幸いです。

演者1 

岡田 尚巳  

東京大学 医科学研究所

演者2 

井上 謙一  

京都大学 ヒト行動進化研究センター

演者3 

山中 仁木  

信州大学 基盤研究支援センター

演者4 

下西 学   

株式会社ケー・エー・シー技術支援室

演者5 

直田 みさき 

医薬品医療機器総合機構

S-2 シンポジウム2 大会企画Ⅰ

日時:

2025年5月21日(水)14:45~17:15

会場:

第1会場 コンベンションホール(コンベンションセンター3F ホールA1-3)

座長:

小林 俊寛(自然科学研究機構 生理学研究所)、岩田 悟(中部大学)

テーマ:

「先端発生工学技術を用いた実験動物研究」

外来遺伝子をもつトランスジェニックマウスの誕生から約半世紀、その間における発生工学技術の進展は目覚ましく、実験動物研究への貢献は計り知れない。本シンポジウムでは若手研究者各位により、発生工学技術開発の最前線、およびそれら技術を駆使して作製されたユニークなモデル動物を用いた最新の研究成果をご紹介していただく。岩田先生、三浦先生には染色体再構成、ターゲットトランスジェニック技術といった新規の遺伝子改変マウス作製技術を、宮脇先生、磯谷先生には異種由来の遺伝子および臓器をもつモデルマウスの開発とその応用をご発表いただく。また生殖をキーワードとして、井上先生、小林先生には遺伝子改変ラットを活用した生殖内分泌研究および生殖細胞の試験管内作製についてご紹介いただく。本シンポジウムに登場する新規の技術や実験手法、得られた知見を元に新たなアイデアの創出に繋がれば幸いである。

演者1 

岩田 悟   

中部大学

演者2 

三浦 浩美  

東海大学

演者3 

宮脇 慎吾  

岐阜大学 応用生物科学部 共同獣医学科 獣医外科学研究室

演者4 

磯谷 綾子  

奈良先端科学技術大学院大学

演者5 

井上 直子  

名古屋大学大学院 生命農学研究科

演者6 

小林 俊寛  

東京大学 医科学研究所

S-3 シンポジウム3 厚生労働科学特別研究事業

日時:

2025年5月21日(水)14:45~17:15

会場:

第2会場 セカンドホール(交流センター 3F 会議ホール)

座長:

塩谷 恭子(国立循環器病研究センター研究所)、橋本 道子(アステラス製薬)

テーマ:

「日本におけるカニクイザル等(非ヒト霊長類)の需要と供給の現状把握と不足見込み数の推計並びに今後の検討•提言に向けた研究報告」

カニクイザル等の(非ヒト霊長類)は、ワクチン、医薬品等の研究開発で利用され、我々の健康に多大な恩恵を与えてきた。新型コロナウイルス感染症のパンデミックをきっかけにワクチン・治療薬開発の緊急性が増し、基礎開発研究に用いられるカニクイザル等の需要が拡大したことは想像に難くない。さらに、同時期に、主要な供給国である中国がカニクイザルの輸出を停止したことから、本邦におけるカニクイザルの流通が停滞、価格の高騰や供給不足の事態に陥った。製薬企業やアカデミアの会員からカニクイザルを不可欠とする開発や学術研究に支障をきたしているとの声が寄せられたことを受け、日本実験動物学会は、ワーキングチームを発足させ、課題の把握と解決を目的として情報の共有化を試みた。この取り組みは、厚生労働科学特別研究事業として採択されたことから,本シンポジウムでは、その調査研究の結果をまとめて報告する。

演者1 

鈴木 睦   

協和キリン株式会社 研究本部 トランスレーショナルリサーチ研究所

演者2 

池田 琢朗  

理化学研究所 生命機能科学研究センター

演者3 

依馬 正次  

滋賀医科大学 動物生命科学研究センター

演者4 

山海 直   

医薬基盤・健康・栄養研究所

S-4 シンポジウム4 国際交流委員会企画

日時:

2025年5月21日(水)14:45~17:05

会場:

第3会場(交流センター 3F 第3会議室)

座長:

Sun Shin Yi (College of Veterinary Medicine, Konkuk University)、

吉木 淳(理研バイオリソース研究センタ-)

テーマ:

「2025 JALAS-KALAS合同シンポジウム」

ライフサイエンス研究は、ヒトやモデル動物のゲノム情報の充実に加え、最先端のゲノム操作技術や単一細胞レベルでの網羅的な遺伝子発現解析技術の発展により、著しい進歩を遂げています。また、公的データベースに蓄積された膨大な解析データセットがバイオインフォマティクス技術によって統合され、機械学習や人工知能を活用することで新たな知見の創出が進んでいます。

本JALAS-KALAS合同シンポジウムでは、JALASおよびKALASがそれぞれ推薦した2名ずつ、計4名の優れた研究者が登壇し、実験動物科学における分子生物学とバイオインフォマティクス応用の最前線について講演します。発表内容は、大規模ノックアウトマウスの表現型解析に向けた革新的な計算ツール、がん研究における高度なCRISPRベースの機能ゲノミクス、生物医学研究を支えるマウスゲノム変異データベースの強化、さらに神経変性疾患のプロテオミクスバイオマーカーを発見する新しい機械学習アプローチなど、多岐にわたります。

本シンポジウムでは、CRISPRゲノム編集、単一細胞シーケンシング、構造多型解析、機械学習など、多様な技術的アプローチを統合し、疾患メカニズムの解明や新たな治療戦略の理解を深めることに焦点をあてます。これらの発表は、現代の実験動物科学における分子生物学的アプローチと計算機解析の組合せの有効性を実証し、より正密で再現性の高い研究成果の基盤となることを示しています。

演者1 

Akihiro Kuno    

Department of Anatomy and Embryology, Institute of Medicine, University of Tsukuba

演者2 

Jun Won Park   

Department of Laboratory Animal Medicine, College of Veterinary Medicine, Seoul National University

演者3 

Toyoyuki Takada 

RIKEN BRC

演者4 

SUN SHIN YI    

Department of Anatomy, College of Veterinary Medicien, Konkuk University, republic of Korea

S-5 シンポジウム5 大会企画Ⅱ

日時:

2025年5月22日(木)9:15~11:45

会場:

第1会場 コンベンションホール(コンベンションセンター3F ホールA1-3)

座長:

久米 利明(富山大学)、永井 拓(藤田医科大学)

テーマ:

「疾患モデル動物が切り拓く脳機能障害のメカニズム」

疾患モデル動物は、特定の疾患を模倣するように遺伝的または環境的に操作された動物であり、ヒトの疾患研究において不可欠なツールである。本シンポジウムでは、認知症、脳梗塞、うつ病、統合失調症や薬物依存症などの脳機能障害が認められる代表的な疾患を対象に、モデル動物を用いた研究の最新の成果について5名の研究者が講演する。また、これらのモデル動物を用いることで得られた新たな知見が、治療法の開発や疾患の予防にどのように貢献するのかについても示す。さらに、今後の研究課題や技術的な課題についても触れ、疾患モデル動物研究の未来展望を議論する。

演者1 

久米 利明  

富山大学 学術研究部 薬学・和漢系 応用薬理学研究室

演者2 

宝田 美佳  

金沢大学 医薬保健研究域医学系 神経解剖学

演者3 

毛利 彰宏  

藤田医科大学大学院 医療科学研究科レギュラトリーサイエンス

演者4 

内田 美月  

名古屋大学 医学部附属病院 薬剤部

演者5 

永井 拓   

藤田医科大学 精神・神経病態解明センター 神経行動薬理学研   究部門

S-6 シンポジウム6 学術集会委員会企画

日時:

2025年5月22日(水)9:15~11:45

会場:

第2会場 セカンドホール(交流センター 3F 会議ホール)

座長:

角田 茂(東京大学)、吉木 淳(理研バイオリソース研究センタ-)

テーマ:

「腎疾患のモデル動物:開発と挑戦」

本シンポジウムでは、遺伝子改変マウスの開発と腎機能解析、疾患バリアント導入モデルマウスの病態評価、アルポート症候群モデルマウスを用いた創薬研究、ネコを用いた進行性腎臓病に対するAIMを標的とした創薬開発、さらにボリューム電子顕微鏡による糸球体の3D超微形態解析など、多角的なアプローチによる研究成果を共有する。これらの研究は、腎疾患の病態メカニズム解明から治療法開発まで、基礎研究の臨床応用への橋渡しを目指すものである。モデル動物を用いた研究の課題と将来の挑戦について、幅広い視点から議論したい。

演者1 

佐々木 宣哉 

北里大学 獣医学部 実験動物学研究室

演者2 

天野 孝紀  

理化学研究所 バイオリソース研究センター

演者3 

甲斐 広文  

熊本大学 薬学部

演者4 

宮崎 徹   

一般社団法人 AIM医学研究所

演者5 

市村 浩一郎 

順天堂大学大学院 医学研究科解剖学・生体構造科学

S-7 シンポジウム7 動物福祉・倫理委員会企画

日時:

2025年5月23日(金)9:15~11:15

会場:

第1会場 コンベンションホール(コンベンションセンター3F ホールA1-3)

座長:

武井 信貴子(イナリサーチ)、渡邊 秀徳(JTクリエイティブサービス)

テーマ:

「欧米における動物福祉の規制概要と飼養管理」

現在、国内でも動物愛護管理法の改正に関する議論が進んでいますが、主な論点は3Rsの義務化と実験動物飼養保管施設の動物取扱業化です。これらは、実験動物福祉の推進と動物実験の透明性向上を目的とした制度として検討されています。それでは、海外ではどのような制度が導入されているのでしょうか。欧米を中心に、法律における3Rsの取り扱いと透明性向上のための制度について、動物法の専門家にご紹介いただきます。

次に、動物福祉に関する海外の製薬企業の動向について取り上げます。国や地域によって動物福祉に関する法律や規則が異なることは多くの方がご存じかと思います。実験動物福祉に関しては、いくつかの国際的な基準がありますが、一部の地域や国では、国際的な基準以上の対応が求められることもあります。複数の国や地域で動物実験を行う製薬企業が、自社の求める動物福祉水準を満たすために行っている取り組み(マルセイユ宣言)について紹介します。

最後に、マルセイユ宣言のような海外の製薬企業の取り組みが日本に与える影響について考察します。特に影響を受けやすいのは受託研究機関(CRO)です。国内のCROがこのような海外の製薬企業の動向にどのように対応しているのか、具体的な飼育管理の方法を含めてご紹介いただきます。

演者1 

本庄 萌   

長崎大学 環境科学部

演者2 

礒部 剛仁  

中外製薬株式会社

演者3 

鳥飼 祐介  

新日本科学

S-8 シンポジウム8 日本獣医学会・日本実験動物医学会共催

日時:

2025年5月23日(金)9:15~11:35

会場:

第2会場 セカンドホール(交流センター 3F 会議ホール)

座長:

佐々木 隼人(北里大学)、長沼 佑季(アステラス製薬)

テーマ:

「古典遺伝学・発生生物学で終わらない!ショウジョウバエ研究の最前線」

ショウジョウバエは高校生物の教科書にも載っている知名度の高い実験生物であるにも関わらず、その特性や研究応用について知らない方は多いのではないでしょうか。ショウジョウバエモデルは古くからの応用分野、すなわち古典遺伝学および発生生物学にとどまらず、現在、様々な分野で活用されているのです。また、生命科学研究におけるショウジョウバエの利用は、哺乳類の代替(Replacement)として3Rsへの貢献が期待できます。

本シンポジウムでは、分子生物学から創薬研究への応用まで、様々な分野におけるショウジョウバエを用いた研究についてご講演いただき、その有用性や応用分野について理解を深める機会としたいと考えています。

演者1 

西村 隆史  

群馬大学

演者2 

中嶋 悠一朗 

東京大学大学院 薬学系研究科

演者3 

園下 将大  

北海道大学 遺伝子病制御研究所

S-9 シンポジウム9 日本製薬工業協会共催

日時:

2025年5月23日(金)13:30~16:00

会場:

第1会場 コンベンションホール(コンベンションセンター3F ホールA1-3)

座長:

鈴木 睦(日本製薬工業協会/協和キリン)、渡部 一人(日本製薬工業協会)

テーマ:

動物試験における獣医学的ケアのあれこれ」

動物試験を適正に実施し目的とする成果を導くためには、動物が身体的にも心理的にも適正な状態で供試される必要がある。そのために、動物に与える苦痛・苦悩をできるかぎり低減できるように3Rs(Refinement)に配慮することが重要である。そのアプローチとして、飼育環境・飼養管理、実験計画・実験操作、獣医学的ケアを適正に提供することが求められるが、苦痛や痛みを取り除くための獣医学的ケアは大変重要な位置づけにあり、その適正な実行が強く望まれている。

獣医学的ケアとして飼育動物の傷病の予防・治療、感染症の予防、疼痛/麻酔管理等が行われるが、研究内容、動物種等の違いによりケアの内容には多様な対応方法があると思われる。

本シンポジウムでは製薬、CRO、大学等のアカデミアの各機関において、実際に獣医学的ケアがどのように行われているのか、現状、課題等を紹介いただき、皆さんと共有・議論できる機会になればと考えている。

演者1 

小山 公成  

株式会社ケー・エー・シー

演者2 

黒木 宏二  

日本たばこ産業株式会社

演者3 

重見 稚紗  

千寿製薬株式会社 研究開発本部

演者4 

川島 良介  

株式会社新日本科学

演者5 

森松 正美  

北海道大学

S-10 シンポジウム10 日本実験動物技術者協会共催

日時:

2025年5月23日(金)13:30~15:30

会場:

第2会場 セカンドホール(交流センター 3F 会議ホール)

座長:

渡邊 利彦(中外製薬株式会社)、大羽 沙弥佳(日本クレア株式会社)

テーマ:

「動物福祉を探求する新たな視点 第2弾!~動物行動学の視点から実験動物技術を評価する~」

動物実験に関する技術は日々の工夫を積み重ね、携わる人も気づかないような動物のWell-being に寄与する取り組みが行われている。これらの取り組みは実験の精度や結果の再現性を左右する重要な側面もあり、行動、生理、生物学、獣医学などの多角的な視点で評価していくことが重要である。特に実験動物の分野では行動学的な評価については更なる取り組みが望まれる。

本シンポジウムでは、動物園動物の分野における行動学を元にした飼養や健康管理の進歩の紹介を通じて、実験動物技術の前進にヒントとなる動物行動学的な評価の基本から実践を学ぶ機会としたい。また、実験動物施設における馴化や環境エンリッチメントの具体的な事例紹介を元に、その事例について登壇者と参加者とともに動物行動学的な評価や改善方法について意見交換を行いたい。

このシンポジウムを通じて、実験動物に関する日常業務の中にもWell-being に寄与する取り組みがあることに気づき、その取り組みを科学的に評価することの重要性を学ぶ機会としてほしい。

 中野 洋子  

日本実験動物技術者協会

演者1 

荒井 雄大  

盛岡市動物公園ZOOMO

演者2 

出口 善隆  

岩手大学農学部

演者3 

宮城 太輔  

株式会社ケー・エー・シー

演者4 

奥村 浩   

日本クレア株式会社

 パネルディスカッション